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朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

輝石。(緋色:祐一×珠紀)

2008-12-24-Wed-04:09



【輝石。】

(緋色:祐一×珠紀)





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 腕を伸ばす。
 指を相手の頬へと触れさせる。
 細まる眼差しに高鳴る鼓動。
「珠紀?」
 問われる声に瞬いて、珠紀は触れた箇所から伝わる熱に、ほぅと一つ息を吐く。
「冷たいかと思ったんです」
 空は暗く、星は無く、月明かりすら見えなくて。
 けれど、目の前のこの人だけはとてもはっきり見えたから…
「それは、俺が…」
「違います」
 続けられるであろう言葉を遮り、珠紀はもう片方の手をも相手の頬に触れさせた。
 白い髪は雪よりも白く。
 整った顔立ちは、作り物以上に綺麗だと、そう、思ったから。
 もしかしたら…体温も無いのではないだろうかと…馬鹿な事を思い。
 そうであるのなら、やがて自分の前から消えてしまうのではないだろうか…と恐怖を覚えた。
 けれど…
「心地良いな。お前の指は」
 相手の口元に浮かぶ笑み。
 掌に掌を重ねられ、指先にそっと唇を落されて。
「暖かい」
笑みと声にバクンと大きく鼓動が跳ねた。
 ふいに実感した相手の存在。
 目の前に居るその存在は、作り物のわけは無く。
 ましてや、自分と違うもののわけも無く。
 人よりも綺麗な容姿を持ち、けれど、雪人形のように溶けて消えるわけもなく。

「珠紀」

 紡ぐ声。

「…せ…んぱ…」

 続く声は音にはならず、流れ込む吐息に意識は消える。
 瞼を閉じるその瞬間、いくつもの光が弾けて消えた。

 奇跡なんて言葉で済ますほど、今、この時を共に過ごす事が容易かったとは言わないけれど。
 でも、敢えて奇跡と呼ぶものがあるのだとするのなら、きっと、それは…

 彼と出会えた事こそが、きっと奇跡であるのだろう。



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あとがき。

クリスマスカード用に書いたけれど、クリスマスカードにはしなかったSSです。
何だろう。祐一先輩は自然に色々しそうな感じです。なんせ、ほら、天然エロですからね。
うん。
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