fc2ブログ

朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

クリスマス企画SS (緋色の欠片:拓磨×珠紀)

2009-01-17-Sat-00:54
これより下のSSは、クリスマス企画「日ごろの感謝を込めて、クリスマスカードを贈らせてくださいお願いします」企画で贈らせていただいたSSとなります。
季節外れなのは、そのためです。

もはやお正月ではございますが、それでもよろしければ↓へとお進みくださいませ。




【オルゴール】


=========================  愛しい 愛しい 愛しい 愛しい
 溢れる想いを口にする事が出来ず、拓磨はただただ腕の中の少女を抱きしめる。
 時は、そう…時計の針が丁度十二を過ぎた頃。
 一般的に、クリスマスと呼ばれる、ある日の出来事…である。

「クリスマスパーティーをやります」
 いつものように屋上で、いつものように勢ぞろいした守護者の前で、珠紀がそう告げたのは、丁度三十分程過ぎた頃だった。
 何故かその場で立ち上がり、決意の現れかのように握られた拳。眼差しは、キラキラと…そう、太陽の光のせいだけではなく、キラキラと輝いていたから、どれだけ少女が、そのパーティーを楽しみにしていたのか解ってしまった。
 少女がこの村に訪れて、初めてのクリスマス。
 どれほど少女が自分達を大切に思っているのか、その絆を愛しく思っているのかは知っている。…が…
「……本気かよ」
 思わず呟いた声は、誰の耳に入る事なく空へと消える。…と言うのも、自分と少女は一般的に恋人同士と呼ばれるものであり、そして、拓磨は未だ誘ってはいないものの、クリスマスは共に過ごせると、勝手に思い込んでいたためである。
 そもそも、クリスマスとは一般的に恋人同士のイベントなのではないだろうか。思わず溜息をつき、少女へと視線を向けてみれば、やはり、その眼差しはとても嬉しそうで……とても、楽しそうで。
 諦めるように溜息を一つ。
 あんな顔を見てしまえば、反対など出来るはずもなく……


「で?」
「何が?」
「何がじゃなくて…だな」
「うん?」
 結局、有言実行とばかりに宇賀谷家で行われたクリスマスパーティー…もとい、鍋パーティー。無礼講とばかりに振舞われたのは、鍋だけなわけではなく、アルコールも入っていたわけで。
 結局、このまま帰す事は出来ないと判断された守護者一同は宇賀谷家へとお泊りになったわけではあるが…
 叩かれた襖。
 かけられた声。
 襖を開いたその場所に居たのは、嬉しそうに笑う少女の姿で…
「もう、寝るんじゃなかったのか?」
 そう、確か…解散との言葉と同時に、それぞれの部屋へと戻った仲間の姿。『おやすみ』の単語と共に、少女も自室へと帰っていったはずなのだが…
「忘れ物、しちゃって」
「ここにか?」
「うん」
 視線のみを室内へと向けてはみるものの、少女の言う、忘れ物らしきものは見当たらず…そもそも、少女はこの部屋に足を踏み入れてないはずなのだが。
「な…」
 にを…と続くべき言葉は、それ以上紡ぐ事なく止まってしまった。
 伸ばされる腕。
 引き寄せられる頭。
 掠める唇と…
「クリスマスプレゼント」
 音と同時に離れる体。
 どこか照れたように、どこか楽しむように、どこか嬉しそうに、少女は笑い…
 ああ、そうか。忘れ物とは…
「拓磨、おやす…っ!?」
 離れようとした体に腕を回し、遠ざかろうとする頭を引き寄せる。
 驚いたような眼差しを視界に入れて、少女の唇に口付けて…
「クリスマスプレゼントなんだろ」
「っ、ちょ…」
 否定する唇を唇で隠し、拓磨は更に強く抱きしめた。
 確かに…少女の笑顔に納得していた。
 皆と共に過ごすクリスマスパーティーは、それなりに気に入っていた。
 こうして、寝る前に訪問してくれた少女の気持ちも嬉しかったし、ありがたい…と、そう、思う。
 けれど…
「俺は、おまえと過ごしたかった」
 紡いだ声に震える体。
 そろりと開かれる眼差しに、再び唇を触れ合わせ。

「今からじゃ、遅いかな?」

 届いた音に力を強め、少女を引き寄せながら襖を閉じる。



Merry Chrisistmas 恋人同士に愛を言葉を。


===================
あとがき。

拓磨は真弘先輩とも違うすね方をするのではないかなぁと思い、書いてみました。
結局、珠紀には誰も勝てないのだと(握)
スポンサーサイト



COMMENT



コメントの投稿

HOME