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朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

発情期。5(緋色の欠片)

2009-04-17-Fri-19:23


【発情期。5】

(緋色の欠片:珠紀←守護者)




* 珠紀のターン *




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 意味が解らない。
 学校へと歩いていく遼の後姿を見送って、珠紀は呆然とその場に立ち竦んでいた。
 足元は、急がされたため履き替えることが叶わなかった、学校指定の上履きで、それでも未だ、幸いと言えるのは、教室を出る瞬間に掴んだ鞄があるせいだろう。
 これで、鞄まで無かった暁には、自分はあの微妙な空間に、再び足を踏み入れなければならないわけで…
「……それは、ちょっと…難しい…よね」
 誰に言うでもなく言葉を落す。
 その日は、正直不名誉ではあるけれど、それでも、玉依姫としての業務から休んでしまった出席日数を補うために、補習という名目で学校を訪れた。
 最初は一人きりだと思っていたが、自分と同じく休みがちな遼と、出席日数か…それともテストの点数か…は定かではないが、拓磨も加わり、賑やかな補習に嬉しくなった。
 順調に進む補習の授業。いつもの授業とは違うにも関わらず、差し込む暖かな光に眠気を誘われて…けれど、険しい教師の眼差しに、なんとか、飛んでくるチョークの洗礼を受ける事なく授業は終わり…
 どこかがおかしいと気付いたのは、遼が教室から出たすぐ後で、それが気のせいではないのだと悟ったのが拓磨の不可解な行動から。
 抱き締める腕。
 早くなる鼓動。
 見慣れたはずの相手の表情。
 けれど、何故だろう…それは、まるで別人のように見え……
「………」
 珠紀は足元へと視線を落とし、鞄を握る手に力を込める。
 そう。まるで、別人のようだった。
 かもし出す雰囲気。
 拓磨だけではない。
 聞きなれた遼のその言葉すら、今日はまるで違うもののように思え…
 瞼を閉じる。
 再び開く。
 顔を上げれば、既に遼の背中は見えなくなっていた。
 日は、変わらず頭の真上。
 周囲に人影は見えない………いや………

「珠紀先輩?どうしたんですか?」

 聞こえた声に振り向いた。


→6
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あとがき。

次は慎司君のターンです。いや、慎司君は他の守護者みたいに、獣が主体じゃないんですよね。でも、ちゃんとかかわってきます。そんな…一番慎司君のターンが書きやすかったなんて、そんなそんな。
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