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朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

12 いつまでもきれいなままで (デザートキングダム:ヴィルート シャロン視点)

2010-06-11-Fri-02:12



【さいごにきみとみるせかいがどうかきれいなものでありますように30題 】

(お題はオセロ様からお借りしました。)


12 いつまでもきれいなままで


(デザートキングダム:ヴィルート シャロン視点)


※ヴィルートで、ヴィと話していた事をシャロンに隠すために、嘘をついてしまったアスパシア。その後のシャロン視点。









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『自分には、つかなきゃいけない嘘はないし、話せないことは話せないって言うわ』

 この世界において、嘘をつかない人間を探すには、きっと砂漠からダイヤモンドを探すよりも難しいのではないのだろうか…と、シャロンは思う。
 だが、それもまぁ仕方の無い事だ。
 人間とはそもそも己の保身を図る生き物である。
 シャロンとて、嘘をつくし、その量から言えば一般の人間の倍以上はついているであろう自覚はある。
 だが…

『独り言よ』

 先ほど告げられたその音に、シャロンの口元に笑みが浮かぶ。
 自分はかつてEVUUの姫君に、自分に嘘は通じないと、そう告げた。
 それに返ってきた言葉は、シャロンの予想を上回るもので、当初はそんな少女の言動に驚きもしたわけなのだが。
「…っ」
 堪えきれずに毀れだした笑い声に、シャロンは己の手のひらで唇を隠す。
 一体、自分は少女に何を期待していたのだろうか。
 嘘をつかない。
 その時の言葉が真実であったとしても、時とは流れていくものであり、決して留まるものではない。少女が今後嘘をつかないという保障はどこにもありはしないのに。
 それでも…
「まったく…予想外、ですね」
 宰相の仮面を被り、言葉を漏らす。
 この自分が。
 全てのものを敵と信じ、進み続けてきた自分が、僅かばかりだとしても少女に心を許していたとは…
 人気の無い…いや、目に見えぬとも、ロイヤルガードの控える廊下を、シャロンは前を見つめ、真直ぐに歩く。
 もう、先ほどの笑みは欠片も見えない。
 唇を隠す必要も無い。
 瞬くことで、先ほどの少女の面影を、完全に頭の中から消去して。
 そう…

『自分にはつかなきゃいけない嘘はないし、話せないことは話せないって言うわ』

 必要の無い音だけが、この世界に取り残された。



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あとがき。


題名と合っていないかと思われるかもしれないですが、あえて、このお題です。
というか、イシュSSを書く前に書いたものなので、結構酷い出来です。
…もっと、頑張ろうよ。私。

じゃなくて、あとがきになってないですね。
ヴィルートのアスパシアは、唯一、面と向かってシャロンに嘘をつくわけです。その瞬間のシャロンの表情がね。
いや、画面じゃ変わらなかったんですが、シャロンにとってはショックだったんじゃないかと想って書きました。
無意識のうちに、アスパシアの言葉を信じていたシャロン。彼女は嘘をつかないだろう、根拠なくそう思い。けれど、アスパシアは嘘をついた。
そんなイメージ。
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