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朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

守護者の夜事情。(オールキャラギャグ)

2008-03-05-Wed-01:19
※注意※

このお話は、拍手SSとして掲載させていただいていた作品です。
シモネタ在りです。
苦手な方は見ない方がいいかもしれません。

それでもよろしければ、↓へとどうぞー









【守護者の夜事情】その1



「なぁ、お前ら、夜とかどうしてんだよ?」
 それは、真弘の一言から始まった。


 ここは宇賀谷家客間である。
 鬼斬丸を封印したとは言っても、守護者としての役目が無くなったわけではなく、時折、静紀に呼び出される日々。
 本日も、例外ではなく…
 放課後、呼び出された面々は、静紀から有難い話しを聞いた後に、今に至る。
 敷いてあった布団は、5つ。
 それぞれ、真弘、祐一、拓磨、慎司…そして遼。
 いつもならば、布団に入り、即効で眠る五人であったのだが、今日は違っていた。
 何故か…だなんて解らない。
 開いた目は閉じず、働いている頭は睡眠体制に入らない。
 瞳を閉じるとすぐ寝てしまう祐一ですら、どこか居心地が悪そうに寝返りをうつ始末である。
 だから…かもしれない。
 真弘がこんなことを言い出したのは。
仰向けからうつぶせになり、布団から頭を出して瞼を開ける面々。
 電気は既に消してあるから、その表情こそ見えないが…だが、それぞれ、話しを聞く気はあるらしい。
 向けられる眼差しに、枕を腕の下に置いて腕を組む。
 僅かに体を中央へと寄せれば、自然と声は小さくなり…
 いや、自然とではない。
 小さくしたかったのだ。
 それは…つまり…
 聞かれては………困る話。



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【守護者の夜事情】その2


-祐一の場合。-




 一向に襲って来ない睡魔に、祐一は小さく息を吐いた。
 こんな事は珍しい。
 寝苦しいわけではない。
 寝心地が悪いわけではない。
 けれど、眠れないのだ。
 一瞬、妙な気配があるのかも…とも、思ったがそうでもないらしく…
「なぁ、祐一」
 もそりと動く、隣の布団。
 視線を向ければ、興味津々とばかりに笑みを浮かべている真弘の姿。
 こんな時…何を考えているのか…なんて事は、長い長い…長すぎる付き合いゆえに解っている。
 つまり……
「オマエさぁ、溜まった時とかどうしてんだよ」
 ろくな事を考えていないのだ。
 いつもならば、答える事すらなく、瞳を閉じて眠りにつくのだが…
 零れるため息。
 祐一は真弘と視線を合わせ…
「入る」
「…………は?」
「…………」
「…………」
「………ぐぅ」
「寝るなーっ!!!」
 
 一言の元に切り捨てた。
 いや、別にわざと言ったわけではない。
 実際、思い当たるものが無かったのだ。
 溜まったときと聞かれても…
「風呂は溜まったら、入る」
「違っ!!」
 祐一は少し考えるように、瞳をふらつかせ…
 ようやく、何かに思い至った。
 瞼を閉じて…開いて…
「必要を感じない」
 表情は、至極真面目だった。
「………や、だって、オマエだって男だろ?」
「それ以外の何に見える」
「………」
 まともに返され、言葉に詰まる。
 どう逆立ちしても、女に見えるはずもなく…
 だが…だが、確かに、祐一に関してはそういう俗物的な代物とは無縁にすら思えるから不思議だ。
 全て、この顔のせいか。
 真弘は、祐一の頬を主室に摘むと、横にひっぱり…
「はひをふふ。はひほ」
「や、なーんか、ムカツクいてなぁ」


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【守護者の夜事情】その3


-遼の場合。-




遼の場合。


 そもそもお泊りなんて無縁…とは思っていたし、自分がその中に入る事も無いと思っていた。
 誰の命令であっても、気がのらなければするつもりも無かったし…と。
 そう、元は気乗りしなかったのだ。
 元より、団体行動が苦手である。
 少女さえ居ればいいと思っている。
 それは今も変わりは無く…けれど、そんな自分がここに居るという事は…
 遼は、布団に横向きになり、読みかけの雑誌を眺めながら、ほんの僅か瞳を伏せた。
 消された電気は確かに見えづらくはあるものの、僅かに入る月明かりのためか、雑誌が見えないほどではなく…
 動かない自分を動かせるただ一人の人。
 きっと少女は知らないが、少女の【お願い】に逆らえなどしないのだ。
 狙っているとしか思えない上目遣いに、少し困ったように下がる眉尻。
 嫌な顔をすれば途方にくれて、その一つ一つに伸ばしたくなる手を押し留めたのは、周りにいた、殺気をかもしだす守護者達のせいで…
「邪魔だな」
「何がだよ」
 どうやら口に出していたらしい。
 瞳を横にずらせば、人の悪い笑みを浮かべた真弘の姿。
 自分とは違うその笑いの質は、それでも、何故だろう…拓磨の時ほどイラつきを感じたりしないのは。
「…何でもない」
 告げた言葉に、一度、真弘の瞳は瞬き…ゆっくりと顔全体に広がる笑み。
 遼の視線からは、胡坐をかいた真弘の膝が見える。
「…………何だ?」
 言葉を返しても去ろうとしない真弘に、今度は遼から声をかけた。
 彼が言い難そうにしているのは珍しいと…そんな理由だったのだが…
「……なぁ」
 潜まる声。
 眉間に皺を寄せ、相手を見上げれば、何やら真剣な表情をしていて…
「早く言え」
 曲げられる腰。
 周囲を気にしている様子のその眼差しに、自然と遼の眼差しも真剣な色へと変わる。
 真弘の顔は遼から見て横向き。
 だが、近いその距離に告げられる言葉が公には言えない事だと示している。
 遼は雑誌を閉じ…
「ぶっちゃけ、オマエ、夜…満足してっか?」
「…………」
 咄嗟に、何を言われているのか解らなかった。
 怪訝そうな遼に気づいたのか、真弘は今度はしっかりと遼と向き合って…
「だーから、夜、その、アレだ…こう、ムラムラしてる時はどうなんだって」
「アホか」
「!!アホたぁ、何だ。アホたぁっ!」
「アホ以外なら、馬鹿か?そんなもの、外で捕まえればすむ事だろ」
 真剣になって損したとばかりに、再び広げる雑誌。
 そもそも、そんな…一般的に、男の生理現象に悩むほど不自由はした事がないし、相手もそうだろうと思っての事なのだが…
「………は…はは…そうか。…そうだよな。外か…そと…」
 ふらりと立ち上がり、力ない声でその場を離れる真弘に、もちろん遼がフォローなど入れるはずもなく…

 パラリパラリと、再びその場に雑誌が捲られる音が響いていた。



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【守護者の夜事情】その4


-慎司の場合。-




慎司の場合。

 なにやら声を潜め、話し合っている事は知っていた。
 しかも、それがロクでもない事なのも知っていた。
 だから、敢えて布団を被り、寝たフリを決め込もうと思っていたのに…
 近寄る足音。
 息を潜める。
 見下ろされる眼差しを感じる。
 ある意味、深夜の怪奇現象のごとく、横を動かない影。
 5分後。
 隣に居た。
 10分後。
 やはり隣に居た。

「………」
 耐え切れなくなったのは慎司が先で、もそもそと体を起こす。
「何ですか?」
「や、悪い慎司。起こしたか?」
 よくもまぁ、いけしゃあしゃあと。
 半目になり、じっと目の前の相手を見つめる。
 用件があるなら早く言って欲しい。
もしくは…
 このまま朝まで、永遠に眠りについてはくれないだろうか。
 僅かに覗く、本音の部分。
 普段は見せないようにしているものの、どうやら、深夜という事もあり、ついつい出てきてしまったらしい。
 咳払いを一つすれば、顔色を悪くした真弘の姿。
「で?」
「や、いやー、その、何だな」
「何ですか?」
「やぁっぱ、夜だしなー」
「な・ん・で・す・か?」
「………」
「………」
 ぎこちなく反らされる眼差し。
「や、なんだな。その、別に応えなくてもいいんだけどよー……その、オマエも、男だろ?」
「はい、見て解るように」
「慎司の場合、微妙に解らないような気も…」
「もう、いい加減本題に入ってくださいよ。僕は先輩と違って、暇じゃないんですからっ」
「や、何だ、そのなー」


 珠紀相手に、色々したいと思った事はないか?

「………」
「………」
「………」
「………っ!!先輩っ!最低ですっ!!」
「な、ななななななんでだよっ、仕方が無ぇだろっ!」
「僕の珠紀先輩を、そんな…そんな風にっ」
「だから、聞いているんだろうがっ!!」
「硬化ッ!硬化ッ!硬化ァァァァァっ!!!!」
「ちょっと、待て慎司っ!オマ、その拳で何をっ!!!」





【守護者の夜事情】その5


-拓磨の場合。-





拓磨の場合。


 また、この人は…と思ったのは、正直な感想。
 だがしかし、少なからず興味はあった。
 まぁ、それも健全な男子なのだから仕方が無い話しなのだと、そう思う。
 かと言って、このメンツで猥談をするかと言われれば…答えはNOだ。
 だからだろうか…ある意味、真弘に対して、今だけは尊敬の眼差しを向けていた。
 そう、今だけは。
 あくまでも、自分に被害に合わない。それが前提…にもかかわらず。
「や、土台無理な話だろうとは思っていたんスけどね」
「何がだよ」
 思い思いの行動をしている、客間の一室。
 真弘と拓磨は胡坐を組んで、しっかり向かい合っていた。
 どことなく、真弘の表情が沈んでいたのは、今までの旅の疲れがあるためか。
 いや、そもそも遼はともかく、祐一と慎司に聞く時点で間違っているのだと、拓磨は思う。
 異性にそんな感情を向けているのは想像つかない…事を、真弘に告げたのだが…
「バーカ、慎司はともかく、祐一は自覚ナシに俺様よか酷いぞ」
 との言葉が返って来た。
 真弘が語るには、天然で欲望に忠実…らしい。
 ならば、真弘は…と見れば、もう、これは言わずもがなである。
 正直拓磨も人の事は言えない。
 それなりに、欲求もあれば、かの少女に対する想いは清らかなものだけではない事は自覚している。
 想えば想うほど、募ってくるのは仕方が無い事で…
「で、何が聞きたいンすか先輩は」
「いやぁ…何だ。オマエはどうしてんのかな…と」
「何が」
「や、だから、ナニが」
「…………」
「………」
 とりあえず、布団の下に手をつっこんでみた。
 勿論、何も無い。
 それもそのはずだ、ここは自分の家ではなく、少女の家にそんなものが置いてあったのなら、それはそれで問題だ。
「そうか、そこが隠し場所か」
「隠し場所云々は、置いておいてくださいよ」
「定番だな」
「ゆ、祐一先輩っ!?」
「先輩が真弘先輩と同じだなんて、僕、思いたくありませんでした」
「慎司までっ!?」
 わらわらと集まってくる、守護者のメンバー。
 結局、皆が皆、気になってはいたらしい。
 そして…
「オマエも随分と寂しいヤツだな」
 鼻で笑うのは、勿論、遼で。
「まぁ、ナンだな。拓磨……その、あんまり、やり過ぎる…」
「ストーップッ!!いいスか?真弘先輩、ここは言っておきますけど、健全の場なんですよ。そもそも、何でアンタがそんな事…」
「えぇ、そうですね、健全な場なんですよ」
 凍る空気。
 それもそのはずである。
 この場に居るのは、祐一、遼、拓磨、慎司、そして真弘の系5名。
 6人目の声なんて………
 スパンと全開された襖。
 どうやって開いたか…は、敢えてここでは触れないでおく。
 だが…
 ずかずかと室内に入り込む姿。
 円を描くように座っていた5人の守護者を見下ろし。
「五重円」
「っ!」
「ちょっ、待っ!!」
「待て、俺は関係無い」
「ずるいですっ!それ言うなら僕もっ!!」
「なっ!!おまえらばっかり」
「現出」
 
 見事、閉じ込められた五人の姿。
 そこには誰一人として欠ける事は無く…

「いいですか?皆さん、この場にはうら若き女性がいるのですよ?しかも、貴方達が好意を持った……あぁ、これは秘密だったんですね、いやいやスミマセン。ですけど、まぁ、口が滑ってしまう事はよくありますしね。恨まないで下さいよ?そもそも、こんな場で破廉恥な言動をしていた貴方達に問題があるわけなんですから」

 ふぅ、と、零れるため息。

 これで終わりかと五人が気を抜いた瞬間…

「だいたい、貴方達は守護者というものが…」

 滔々と語るその様は、空が白み始めるまで続いたとか、続かなかったとか。



【END】











【守護者の夜事情】おまけ


-真弘の場合。-




 別に、興味が無かったわけでもないし、それなりに声はかけられていた。
 けれどそんな気は全然起きなくて、それよりも大切なものが、あの時の自分にはあったから…







 明るくなった空。
 死んだように眠る四人の姿を見ながら、真弘は欠伸を噛み殺す。
 明け方まで続いた大蛇の説教。
 原因は自分のせいでもあるのだが、それでも、真弘は聞いてみたかったのだ。
 日、一日と色付き、艶やかになる少女の姿。
 向けられる笑みや、ふいに触れられる手のひら。
 耳に届く声ですら、心をかき乱し、まるで、餓えているかのように、少女を求める自分に気付く。
 このままではいけないと思う理性がある反面、どこかで…傷つけてもいいから、手に入れたいと願う自分がいる事を知っている。
 皆は、そう思わないのだろうか…と、何度思った事だろう。
 今までが今までだったし、女など居なくてもいいと、正直、そう、思ってすらいたから。
 いざ、大切で、手に入れたい相手が出来た時、どうしたら良いのかが解らない。
 まぁ、聞き方が悪かっただろうという自覚はあって、その点、皆に迷惑かけただろと思っている。
 だけど………
 零れるため息。
 手のひらへと視線を落とす。
 結局、己の求める答えは見つからず、少女への想いが募るのみ。
「ぁー、クソ」
 ガシガシと頭をかいて、残る布団へと顔面ダイブ。
 考えていても仕方が無い。
 解ってはいるのに…
 手に入れたい。
 側にいたい。
 抱きしめたい、キスしたい。
 いくつもの欲求が頭を埋め尽くし…


「珠紀」


 名を呼ぶ声はどこまでも切なく…





 守護者の夜事情。
 彼らの夜はまだまだ明けぬ。






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あとがき。

全員分となると、流石に長いですね。…うーんむ。
このお話は前述でも書きましたが、拍手SSとしてアップさせていただいていた作品だったりします。
新作じゃないです。ごめんなさい~
しかも、入れ替えた作品は一品だけですしね(遠い目)
可能ならば、順次追加していきたいと思います。
そんなわけで、この作品…
いや、何よりも書いている本人が一番楽しませていただきました。
だって、彼らだって男の子ですよっ!色々と…ほら、色々と事情があるんじゃないかと思うんですよっ!
清いだけじゃやってられません。だってオトコノコダモン(キラン)
何か、最近拍手SSがギャグテイストばかりだなぁ…と思っている朱音がお送りいたしました。(ちゃんちゃん)
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