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朱色の刻

ゲーム「緋色の欠片」の二次創作小説ブログです。真珠をメインに守護者×珠紀を目指しています。他にも翡翠、悠久、VitaminXなど、NLオンリー乙女ゲーム中心に書いています。

プティフールSS:誠司×芽衣←静【意義申し立て。】

2008-03-18-Tue-19:35



【異議申し立て。】

(誠司×芽衣←静)

または

(誠司VS静)






「淫行条例」
 それは唐突に誠司の背後から聞こえてきた言葉だった。
 ここはプティフールのホール。
 いつものように忙しいランチタイム。
 飛び回る従業員の姿。
 来店されるお客様。
 いつもと変わらない、そんな日々。
 …にもかかわらず飛び込んできた不釣合いな単語に、誠司はゆっくり振り向いた。
「は?」
「淫行条例、なんぴとも、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行ってはならない」
 視界に入るのは武梨静。この店のソムリエである。
 彼の突飛な行動は以前からあったものだし、今更驚く事でもないのだが…
「武梨…くん?」
「性交とは、つまりセ…」
「っ、な、突然何をキミは言い出すんだっ!」
「やりたそうな顔をしていたから」
「していないっ!」
「気づいていないとか言わせないし。緩んだ顔でずっとあの人の…」
 チラと静の視線が僅かに反れる。
 何を見ているか…なんて、わざわざ辿らなくても、誠司には解りすぎるほど解っていた。
 思いを通わせてからというもの、箍が外れたように仕事中にもかかわらずたった一人を目で追っていた事は自覚していた。
 ただし、あくまでも仕事中であるため、公私混同はしないように気をつけてはいたのだが、やはり解るものには解ってしまうのか。
 自分と少女が…
「何をしているの?」
 ふいにかけられた声。
 ビクリと揺れる肩。
 誠司でも静でもない第三者の声。
 知りすぎているほど、知っているその声は…
「芽衣、いや、ただ…」
「この人が、アンタとセ」
「っ!!!」
「セ?」
「そう、そうそう、セットをね。…っ、武梨君、何のつもりなんだい?一体何の恨みがあって」
「気づかないならそれでよし。むしろ、気づかないほうが好都合」
「あのねぇ」
「けど、やっぱりそれだとフェアじゃないし、だから、アンタは他にも敵が居るって事、覚えておいた方がいいかも。月の無い夜道はそれなりに背中狙われるって事」
「………」
「油断大敵、怪我一生。あの人泣かせたらこんなもんじゃすまないし、黙っているつもりも、このまま引っ込んでいるつもりもないわけ」
「………」
 向けられる敵意。
 怒り。
 ようやく解った。解ってしまった。
 彼らしくない行動と、彼らしくない言動。
 その根本に何があるのか。
 誠司は視線のみを、何がなんだか解らないとでも言うように首をかしげた少女へ向ける。
「解った?」
「…解った」
 嫌がらせと牽制。脅し。その他諸々の理由。
 昨日には無くて、今日告げられた言葉。
 それは、つまり…
「誠司さん?」
「…君は気にしなくていいから」
 背を向けて去っていく静かにため息を落とし、誠司はパンと両手を叩いた。
「ほら、君も仕事に戻る。お客様は待ってくれないからね」
「…はぁい」
 不満を見せながらも去っていく少女を見送って。
「……手なんて出せないさ」
 そう、今は未だ。
 ようやく手に入れた幼い少女。
 自分の他にもナイトは山ほど居るけれど…



「十分に気をつけるさ。簡単に手放すつもりも、泣かせるつもりもないからね」



 指で眼鏡を軽く上げ、踏み出す一歩は少女の元へ。
 たとえどれほど胃が痛んだところで、きっと少女を失う以上の痛みなど味わう事はないのだから。




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あとがき。

どんだけ、静さんが好きなんだ自分的なお話しです。というか、最初に言葉だけが書き終わってしまい、後から描写を付け加えたため、微妙かもと…
誠司×芽衣のカップルは、デートにしても影からプティフールメンバーが尾行していて(特に静さんが)翌日とかに誠司さんをからかっていたらいいと思います。
ちなみに、誠司さんは未だ芽衣ちゃんに手を出してません(笑)
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